口呼吸をすると口ゴボになるのはなぜ?正しい治し方とは?
「口呼吸をするとロゴボになるのはなぜ?」と思っている方が多いのではないでしょうか?
口呼吸をすると口周りの筋力が衰えてしまい、歯並びが悪くなってしまいます。
歯並びが悪くなったあと、ロゴボになる可能性が高いです。
しかし、「なるべくお金をかけずにロゴボを治したい」「口呼吸を改善する方法が分からない」と、知りたい情報が次から次へと出てきてきりがありません。
そこで本記事では、以下のトピックについて解説します。
- 口呼吸をすると口ゴボになりやすい理由
- 口呼吸になる原因
- 口呼吸を改善する方法
- ロゴボの矯正方法
- ロゴボは鼻呼吸で治せますか?
この記事を読むことで、口呼吸とロゴボの関係性を理解し、自分に合った正しいケア方法を実践できます。
自分だけではなく、家族の口腔内や健康面を気にしている人は、ぜひ参考にしてください。
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目次
口呼吸をすると口ゴボになりやすい理由
口呼吸をし続けるとロゴボになりやすくなります。
ロゴボとは、上下の顎が前方にモコッと突出している状態です。
本来、歯は前方に突出しないように唇で支えられています。
しかし、日常生活で口呼吸に慣れてしまうと、ポカンと口が空いた状態が続いてしまうため、顔の筋力がたるんでしまいます。
そして、前歯が唇に支えられなくなり、上顎前突(出っ歯)のように前方に突出してしまうのです。
口呼吸になる原因
口呼吸になってしまう原因を5つ紹介します。
- 歯並びや口周りの形状
- 風邪や花粉症などの鼻づまり
- 口周りの筋力低下
- 扁桃肥大
- 舌の位置
思い当たる原因が1つでも当てはまっている人は、すぐかかりつけの病院に相談をしましょう。
歯並びや口周りの形状
悪い歯並びによって口が閉じない状態が続くと、口呼吸になる原因になります。
口呼吸になる悪い歯並びは、ロゴボのほかに上顎前突(出っ歯)や反対咬合(受け口)が考えられます。
上顎前突や反対咬合は、無意識の状態で歯を閉じることが難しく、自然と口呼吸になる可能性が高いです。
このまま口呼吸を続けてしまうと、上下の顎が狭くなり、狭窄歯列弓になってしまいます。
※狭窄歯列弓とは、本来歯列にあるべき臼歯が舌側に寄ってしまい、V字の歯列になる悪い歯並びのこと
風邪や花粉症などの鼻づまり
風邪や花粉症などの鼻づまりで、口呼吸になる原因になります。
普段の生活習慣で鼻呼吸をしている人でも、風邪や花粉症などで鼻がつまっていると鼻呼吸が難しくなります。
そのため、鼻呼吸から口呼吸にかわります。
しかし、風邪や花粉症が長引いてしまうと口呼吸が自然になってきてしまい、口周りの筋力がどんどん衰えていきます。
鼻づまりが長引きそうであれば、耳鼻咽頭科や耳鼻科、内科に行って早く治すことが大切です。
口周りの筋力低下
口周りの筋力が低下すると、口呼吸になる原因になります。
口周りの筋力は、口輪筋をよく使い、口を閉じる時や口をうーっとすぼめる時に必要な筋力です。
なので、口輪筋の筋力がある人は、無意識の状態で口が閉じられています。
しかし、口周りの筋力が低下していると、テレビやスマートフォンを見ている無意識の場合、口がポカンと開いているのです。
口周りの筋力が低下している人は、普段からラーメンやお菓子などのやわらかいものしか食べないと考えられます。
口周りの筋力を増加させるためには、噛みごたえのある食べ物を積極的に取る必要があります。
扁桃肥大
扁桃肥大(へんとうひだい)で口呼吸になる可能性があります。
扁桃肥大とは、喉の奥にある扁桃腺が通常の大きさより大きく腫れてしまう状態のことです。
そのため、扁桃肥大で鼻呼吸をしている人は、呼吸の通り道が狭く「呼吸が浅い」と感じてしまいます。
口呼吸にすると鼻呼吸より酸素を多く取り入れられるため、自然と口呼吸になってしまいます。
扁桃肥大になった場合は、早めに耳鼻咽頭科や耳鼻科の専門家に相談をしましょう。
舌の位置
口を閉じている時の舌の位置が正常の位置にないと、口呼吸になる原因になります。
本来口を閉じている時の舌の位置は、上顎の裏側に軽く触れている状態が正常です。
しかし、前歯を舌先で押していたり、普段から舌先で前歯に触れていたりすると歯茎が前に出てしまい、歯並びが悪くなります。
歯並びが悪くなると口呼吸の原因になってしまうため、日頃から舌の位置には気をつけましょう。
関連記事:口ゴボの特徴とは?口ゴボかどうか確かめる方法を紹介
口呼吸を改善する方法
口呼吸を改善する方法は5つあります。
- 鼻呼吸を意識する
- 鼻づまりを解消する
- 口テープを使用する
- 正しい舌の位置を意識する
- ロゴボを改善する
さっそく詳しく解説します。
鼻呼吸を意識する
口呼吸を改善するためには、鼻呼吸を意識しましょう。
口呼吸に慣れている人が、すぐ鼻呼吸に変えるのは難しいです。
そのため、口を閉じて鼻で呼吸する努力を心がける必要があります。
鼻呼吸に慣れれば、口呼吸を無意識にできるようになります。
鼻づまりを解消する
口呼吸を改善するためには、鼻づまりを解消しましょう。
鼻づまりによって口呼吸になっている人は、季節的なものだったり、風邪による一時的なものだったりします。
そのため、病院から処方してもらった薬を飲むと、鼻で呼吸しやすい環境が整います。
口テープを使用する
口呼吸を改善するためには、口テープを使用しましょう。
口テープとは、口呼吸を対策する口用の医療テープです。
起きている時は意識的に口を閉じられますが、寝ている間はどうしても口呼吸になってしまいます。
そのため、寝ている間も鼻呼吸を意識する必要があります。
しかし、軽い気持ちで市販のグッズを使用すると、寝ている間に呼吸ができなくなる恐れがあります。
口テープを使用する場合は、かかりつけの病院の医師に相談をしましょう。
正しい舌の位置を意識する
口呼吸を改善するためには、正しい舌の位置を意識しましょう。
舌の位置が、正常である上顎の裏側に軽く触れていないと舌の筋力が低下している証拠です。
舌のトレーニングを行えば、舌の位置は改善できます。
舌のトレーニングをして、舌に少しずつ筋力がつき、正しい位置に引き上げてくれます。
口ゴボを改善する
口呼吸を改善するためには、口呼吸の原因となっているロゴボを改善しましょう。
ロゴボは自力で治すのは不可能です。
歯並びの状態によりますが、ワイヤー矯正やマウスピース矯正でロゴボを治療します。
しかし、骨格が大きく変形している場合は、矯正治療だけでロゴボを改善するのは難しいです。
そのため「上顎の骨切り」をしなければいけません。
上顎の骨切りとは、前方に出てしまった歯茎を手術で正しい位置に戻すことです。
ロゴボの治療法は自分で判断ができないため、かかりつけの歯科クリニックに行き、医師に相談をしてください。
口ゴボの矯正方法
ロゴボの矯正方法は、基本的に4つあります。
4つの矯正方法について以下に説明し、特徴を表にまとめてみました。
ワイヤー矯正…歯の表面(裏面)にワイヤーとブラケットという矯正器具を用いて歯を動かす方法
マウスピース矯正…透明のマウスピースを一定期間ごとに交換して、歯を少しずつ動かす方法
部分矯正…動かしたい歯だけを対象とした矯正方法
小児矯正…発育途中の子供の時に、抜歯をせず歯列矯正をおこなう方法
ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 | 部分矯正 | 小児矯正(子供) | |
治療期間 | 2~3年 | 1~2年 | 数ヶ月~1年半 | 個人差による |
特徴 | ・矯正スピードが早い ・取り扱いの歯医者が多い ・適応できる症例が多い |
・透明で目立ちにくい ・自分で着脱できる ・痛みや違和感が少ない ・歯磨きしやすい |
・全体矯正より費用が半額以下でおこなえる ・治療期間が短い |
・顎の骨を拡大できる ・歯並びが悪くなるのを防ぐ ・大人と比べると費用が安い |
ロゴボの矯正方法の特徴や費用についてさらに詳しく知りたい人は、別記事で解説しています。
関連記事:ロゴボの矯正治療
口ゴボは鼻呼吸で治せますか?
口呼吸が原因であるロゴボなら、鼻呼吸で治せる可能性があります。
すみやかに治療をおこない鼻呼吸になれば、舌の位置も正常に戻り、ロゴボも改善できる可能性が高くなるからです。
しかし、歯並びや骨格の影響でロゴボになった場合は、鼻呼吸で治すのは不可能です。
そのため、まずは近くの歯科クリニックに行き、医師に相談をしてください。
まとめ
今回は、口呼吸とロゴボの関係性やロゴボの治し方について解説してきました。
口呼吸による筋力の低下が原因の場合、口呼吸を意識的に改善することで、ロゴボが目立ちにくくなる可能性はあります。
しかし、口呼吸から鼻呼吸に改善されたとしてもロゴボが改善されるとは限りません。
そのため、ロゴボを改善したい場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
本記事を読んで口呼吸とロゴボの関係性を十分に理解し、正しいケアを実践してください。
コラム監修者
- はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック 院長 平山脩
- 岡山大学歯学部卒業後、岡山大学病院総合歯科に勤務。その後、大阪市内の歯科医院に勤務し、はぴねす歯科緑地公園駅前クリニックに勤務。2022年11月、はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック院長に就任。
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