歯列矯正で顔の歪みは治る理由と顔の歪みが生じる原因
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ふとした瞬間に鏡を見たり、スマホで写真を撮ったりしたとき、「左右で顔の形が違う?」と気になったことはありませんか?マスクを外す機会が増え、口元のバランスやフェイスラインの歪みがコンプレックスになっている方も多いでしょう。
「歯列矯正で治したいけれど、逆に顔が歪んだという噂を聞いて怖い」
「高いお金を払って失敗したらどうしよう」と歯列矯正をためらっていませんか?
SNSでネガティブな体験談を目にすると、自分もそうなってしまうのではないかと不安になりますよね。
顔の歪みの多くは噛み合わせのズレや歯並びに原因があり、適切な歯列矯正をおこなうと改善できる場合があります。重要なのは、顔の歪みが歯由来なのか、骨格や癖由来なのかを正しく見極めることです。
本記事では、顔が歪む原因と歯列矯正で顔の歪みを改善できるメカニズムを解説します。
歯列矯正だけでは顔の歪みが治らないケースや、歯列矯正と併せておこないたい顔の歪みを予防・改善法もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
顔の歪みの原因

ここでは顔が歪んで見える原因をご紹介します。まずは自分の歪みがどこから来ているのかを知るところから始めましょう。
- 歯並びや噛み合わせのバランスが崩れている
- 顎の骨格や位置そのものがズレている
- 生活習慣や癖で筋肉の発達が偏っている
ひとつずつ解説します。
歯並びや噛み合わせのバランスが崩れている
歯並びが悪く噛み合わせがズレていると、下顎の位置が安定せずに顔が歪んで見える原因になります。とくにクロスバイトと呼ばれる上下の歯が互い違いに噛み合っている状態だと、顎が左右どちらかにズレやすいです。
歯並びや噛み合わせのアンバランスでおきている顔の歪みを、歯列矯正で正しい位置に戻すと改善される場合もあります。
顎の骨格や位置そのものがズレている
上顎と下顎の大きさや形に左右差があり、骨格そのものに問題がある場合も顔が歪む原因のひとつです。これは顎変形症と呼ばれる症状で、一般的な歯列矯正だけでは治すのが困難で、外科手術を併用した治療が必要になる場合がほとんどです。
骨格のズレは成長期に顕著になる傾向があり、遺伝的な要素も強く関係しています。ご自身の顎がどのタイプなのかは、歯科医院でレントゲン撮影や精密検査をおこない判断します。
生活習慣や癖で筋肉の発達が偏っている
頬杖をついたり片側ばかりで食べ物を噛んだりする癖も、顔が歪む原因です。頬杖や片側に偏った咀嚼が癖になっていると、表情筋や噛む筋肉(咬筋)の発達に左右差が生まれるため、顔が歪んでしまうのです。
いつも同じ側を下にして寝る姿勢も、長時間顎に負担をかけるため注意が必要です。
歯列矯正と並行して悪い癖を見直し、筋肉のバランスを整えるトレーニングを取り入れるのが、顔の歪みを解消するのに効果的です。
歯列矯正で顔の歪みが改善する理由

以下ではなぜ歯列矯正が顔の歪みを改善できるのか、その理由を解説します。
- 噛み合わせが整い筋肉のバランスが改善する
- ズレていた下顎の位置が正しい場所に戻る
- 口元のラインが整って表情の左右差が減る
ひとつずつ見ていきましょう。
噛み合わせが整い筋肉のバランスが改善する
歯列矯正によって左右均等に噛めるようになると、顔の筋肉がバランスよく使われるようになり、顔の歪みを解消できます。片側だけで噛む癖があると、よく使う側の筋肉だけが発達してエラが張ったり、頬が膨らんだりして顔が歪んで見えます。
歯列矯正で噛み合わせを整えてあげると、過度に緊張していた筋肉がリラックスし、シュッとした輪郭に近づくことが可能です。特定の筋肉への負担が減るため、顔の凝りや歪みが自然と改善されていくでしょう。
関連記事:歯列矯正は小顔になる?顔が小さくなる人の特徴を紹介
ズレていた下顎の位置が正しい場所に戻る
歯列矯正で噛み合わせが改善されると、無理な力がかかっていた下顎が自然な位置になり、顔の歪みが解消されます。噛み合わせが悪い人は、無意識に楽な位置で顎を固定しようとするため、本来の中心から左右どちらかにズレやすいです。
歯列矯正によって顎の位置が正しくなると、正面から見たときの顔の歪みが減り、左右対称に近い美しい顔立ちになります。
口元のラインが整って表情の左右差が減る
歯列矯正で歯並びがきれいになると、唇を支える土台が安定し、笑ったときの口元の歪みや表情の癖の改善が可能です。
ガタガタの歯並びだと、唇が歯に引っかかって片方だけ上がってしまったり、口角の高さが左右で違ったりするのがコンプレックスにつながります。歯列矯正をおこない歯列を整えると、唇が左右対称に閉じられるようになり、横顔が美しくなるため、自然で明るい笑顔を作れるようになるでしょう。
歯列矯正だけでは顔の歪みが治らないケース

歯列矯正をおこなえば顔の歪みを改善できるとは限りません。以下のケースに当てはまる場合、歯列矯正だけでの改善が困難です。
- 土台となる顎の骨格そのものが大きく歪んでいる
- 皮膚のたるみや皮下脂肪の付き方が左右で違う
- 左右の顎の骨の長さや大きさが異なる
ひとつずつ見ていきましょう。
土台となる顎の骨格そのものが大きく歪んでいる
上顎や下顎の骨自体が大きく曲がっている顎変形症の場合、歯列矯正だけでは顔の歪みを改善できません。土台となる骨が歪んだままで歯だけをきれいに並べても、顔全体のバランスは左右非対称のまま残ります。
顎変形症の場合、矯正治療に加えて顎の骨を切って位置を整える外科手術が必要です。骨格のズレが大きいと判断されたら、大学病院や専門機関での相談が推奨されます。
皮膚のたるみや皮下脂肪の付き方が左右で違う
加齢による皮膚のたるみや皮下脂肪のつきかたに左右差がある場合も、歯列矯正の力で顔の歪みを治すことはできません。
長年の噛み癖や寝る姿勢によって片側の筋肉ばかり使われると、脂肪のつきかたが変わり、顔のラインが崩れて見えます。これらは歯や骨の問題ではないため、美容皮膚科での治療や表情筋トレーニングでの改善を目指しましょう。
矯正歯科で対応できるのは、あくまで歯並びや噛み合わせに関わる部分に限られます。
左右の顎の骨の長さや大きさが異なる
成長過程で左右の顎の骨が異なる長さや大きさに育った場合、歯を動かすだけでは左右対称な顔にはなりません。片方の顎だけが過剰に伸びている状態では、噛み合わせを整えられても、顎の先端の位置やエラの張り出しかたの違いまでは修正できないのです。
骨の長さそのものを変えるには、歯列矯正だけでなく外科的な手術を検討する必要があります。
顔の歪みを放置するリスク

顔の歪みをそのままにしておくと、見た目のコンプレックスだけでなく、全身の健康にも悪影響をおよぼすリスクがあります。ここでは、顔の歪みを放置するとどのようなトラブルが起きるのか3つご紹介します。
- 顎への負担が増して顎関節症のリスクが高まる
- 筋肉の緊張から頭痛や肩こりが慢性化する
- 加齢とともに顔のバランスがさらに崩れる
ひとつずつ見ていきましょう。
顎への負担が増して顎関節症のリスクが高まる
顔の歪みがある状態は、顎の関節に過度な負担がかかり顎関節症を引き起こす原因になります。左右のバランスが悪いまま噛み続けると、片側の顎関節や筋肉だけに強い力が加わってしまうのです。その結果、口を開けるときに痛みが出たり、カクカクと音が鳴ったりする症状が現れます。
重症化すると口が大きく開かなくなり、食事や会話に支障をきたすリスクもあるため注意が必要です。
筋肉の緊張から頭痛や肩こりが慢性化する
顎の筋肉は首や肩とつながっているため、顔の歪みによる筋肉の緊張が広がり、慢性的な頭痛や肩こりを招きます。噛み合わせが悪いと無意識に歯を食いしばり、顎周りだけでなく首や肩の筋肉まで常に凝り固まった状態になるのが、頭痛や肩こりを起こす原因です。
マッサージに行ってもすぐに痛みがぶり返す場合は、顔の歪みや噛み合わせのズレが根本的な原因な場合もあります。原因不明の体調不良が続く際は、一度歯科医院で噛み合わせをチェックしてみましょう。
加齢とともに顔のバランスがさらに崩れる
顔の歪みを放置すると、年齢による骨や筋肉の変化と合わさり、左右差がさらに目立つようになります。年齢を重ねると歯茎が痩せたり歯がすり減ったりしますが、悪い噛み合わせのまま強い力がかかり続けると、その進行スピードが速まってしまうのです。
また、片側の筋肉だけが使われないと皮膚がたるみやすくなり、ほうれい線の深さや目の大きさにまで左右差が出てきます。早めに対処しなければ、見た目の老化を加速させる場合があります。
関連記事:歯列矯正はほうれい線ができる?目立つケースと対策を紹介
顔の歪みを改善する歯列矯正の種類

顔の歪みを治すための矯正方法はひとつではなく、顔の歪みの原因やライフスタイルに合わせて最適なものを選ぶのが重要です。ここでは顔の歪みを改善できる歯列矯正の種類をご紹介します。
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
- 外科矯正
- 歯科矯正用アンカースクリュー
ひとつずつ見ていきましょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表や裏にブラケットという小さな器具をつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かす治療法です。軽度から重度まで幅広い症例に対応できるのがワイヤー矯正の特徴で、細かい噛み合わせの調整が得意なため、歯並びが原因で起きている顔の歪みを改善するのに高い効果を発揮します。
装置が目立つのがデメリットでしたが、最近では白や透明の目立ちにくい素材も増えており、当院でもホワイトワイヤーやホワイトブラケットを採用しているため、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。
ワイヤー矯正には以下の3種類があります。
- 表側矯正
- 裏側矯正
- ハーフリンガル矯正
ひとつずつご紹介します。
表側矯正
表側矯正は、歯の表面に装置を装着して歯を移動させる、ワイヤー矯正です。対応できる症例の幅が広く、複雑な歯並びや大きな噛み合わせのズレもしっかり治せます。金属の装置は目立ちますが、最近は透明なプラスチックや白いセラミック製のブラケットもあり、見た目も向上しています。
表側矯正はほかの方法に比べて費用が安く抑えられる傾向にあり、費用をできるだけ抑えたい方や確実な治療結果を求める方におすすめです。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側に装置をつけるため、口を開けても器具が見えにくいのが特徴のワイヤー矯正です。リンガル矯正とも呼ばれ、接客業や人前に出る仕事をしていて装置を見せたくない人に選ばれています。
表側矯正と同じようにさまざまな症例に対応できますが、高い技術が必要なため費用は高額な傾向があります。また、装置が舌に触れるため、慣れるまでは発音がしにくかったり口内炎ができたりする場合も。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は、目立ちやすい上の歯には裏側矯正を、下の歯には表側矯正をおこなうハイブリッドな治療法です。笑ったときに見える上の歯は装置が見えないため、審美性を保ちながら治療を進められます。下の歯は表側に装置がつきますが、唇に隠れてあまり目立ちません。
上下とも裏側にするよりも費用が安く、舌への違和感も少ないため、見た目と予算のバランスが良い選択肢として人気があります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明で薄いプラスチック製のマウスピースを段階的に交換しながら、少しずつ歯を動かしていく方法です。「インビザライン」などが有名で、装置をつけていても周囲に気づかれにくいのが最大のメリットといえます。自分で取り外しができるため、食事や歯磨きも普段どおりにおこなえます。ただし、骨格的なズレが大きい場合や複雑な動きが必要なケースには向かないこともあるため、適応できるか診断が必要です。
外科矯正
外科矯正は、顎の骨を切る手術と歯列矯正を組み合わせて、骨格のズレや顔の歪みを根本から改善する治療法です。受け口や出っ歯の程度が著しく、矯正治療だけでは治せない顎変形症と診断された場合に適用されます。
全身麻酔での手術が必要で体への負担はかかりますが、顔のバランスや噛み合わせを整えられます。顎変形症の診断を受けた場合は、保険適用で治療が受けられるケースが多いのも外科矯正の特徴です。
歯科矯正用アンカースクリュー
歯科矯正用アンカースクリューは、顎の骨に小さなネジを埋め込み、それを固定源にして歯を引っ張るための補助的な装置です。従来の矯正では難しかった方向へ歯を動かしたり、顎全体を回転させたりできるため、顔の歪み改善に効果を発揮します。
歯科矯正用アンカースクリューは治療期間の短縮にもつながり、局所麻酔でおこなう簡単な処置で設置可能です。手術といっても痛みや腫れは少なく、治療が終わればきれいに治ります。
歯列矯正と併せておこないたい顔の歪みを予防・改善法

筋肉や癖による顔の歪みを改善するには、歯列矯正と併せて以下の方法を実践するのが効果的です。
- 意識して左右均等に食事を噛む
- 全身の姿勢を正して骨格の歪みを防ぐ
- 頬杖や食いしばりなどの悪癖をやめる
- 口周りの筋肉をトレーニングして引き締める
ひとつずつご紹介します。
意識して左右均等に食事を噛む
顔の歪みを改善するには、片側噛みをやめて、左右の奥歯でバランスよく噛むのが大切です。いつも右側だけで噛み、特定の歯ばかり使っていると、片方の咬筋だけが発達して顔が歪んで見える場合があります。
食事の際は、一口ごとに左右交互に噛むよう意識したり、ガムを噛むときに苦手な側を使ったりする練習をおこないましょう。
全身の姿勢を正して骨格の歪みを防ぐ
顔の歪みを治すには、猫背や足を組む癖を直し、背筋を伸ばして正しい姿勢を保つのが重要です。体全体の骨格はすべてつながっているため、背骨や骨盤の歪みが顎の位置に悪影響をおよぼし、結果として顔の歪みにつながります。
立つときは重心を左右均等にかけ、座るときは足を組まずに深く腰掛けるよう心がけましょう。スマホを見るときも下を向かず、目線の高さに合わせる工夫をするのも大切です。
頬杖や食いしばりなどの悪癖をやめる
頬杖や食いしばりといった無意識の癖は、顎に過剰な力をかけるため直ちにやめましょう。テレビを見ているときや考えごとをしているときに頬杖をつくと、強い力が片側の顎にかかり、骨格を変形させる原因になります。
また、ストレスを感じたときや集中しているときの食いしばりも、歯と顎にダメージを与えます。まずは自分の癖を自覚し、気づいた瞬間にやめる意識を持ちましょう。
口周りの筋肉をトレーニングして引き締める
顔の歪みを改善するために、表情筋を鍛えるあいうえお体操をおこない、顔のバランスを整えましょう。口周りの筋肉が衰えると、歯並びを支える力が弱まり、矯正後の後戻りや顔のたるみにつながります。
「あー」「いー」と大きく口を動かして発音するトレーニングを毎日続けると、表情筋が均等に鍛えられてリフトアップ効果も期待できます。鏡を見ながら左右対称に動いているか確認しつつ、無理のない範囲で継続するのがポイントです。
まとめ
歯列矯正は、噛み合わせの悪さが原因で起きている顔の歪みを改善するのに効果的な治療法です。歯並びを整えて左右のバランスを均等にすると、フェイスラインが整い、コンプレックスだった歪みが解消される場合があります。
ただし、骨格そのものに大きなズレがある場合は、外科手術の併用が必要な場合もあるため、自分の歪みがどのタイプなのかを正しく知るためにも、まずは矯正歯科で精密検査をおこない、専門医に相談してみましょう。
当院では、患者様1人ひとりのご希望やライフスタイルに合わせた矯正治療をご提案しています。インビザラインやワイヤー矯正など豊富な選択肢をご用意しておりますので、お気軽に無料相談をご利用ください。
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コラム監修者
- はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック 院長 平山脩
- 岡山大学歯学部卒業後、岡山大学病院総合歯科に勤務。その後、大阪市内の歯科医院に勤務し、はぴねす歯科緑地公園駅前クリニックに勤務。2022年11月、はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック院長に就任。
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