歯列矯正中に口臭が発生する原因と対策方法を紹介

「歯列矯正中に口臭が気になる」という方は多いのではないでしょうか?矯正器具を付けながら生活をしていると歯磨きや食べ物など歯に対する意識を持っていても、口臭が気になることがありますよね。

実際に矯正器具についてしまった汚れを気にして以下のように悩んでいるのではないでしょうか?

「矯正中の歯と矯正器具の汚れを意識しているけど、どこから口臭って発生しているの」「口臭を確認するのが難しく、他人からどう思われるかわからない」「どうしたら口臭を予防できるんだろう」

歯の汚れや口内の乾燥など、歯列矯正中に口臭が発生する要因はさまざまです。しかし、口臭を防ぐ方法や確認する方法も存在しており、徹底したケアを行えば口臭を気にする必要はありません。

そこで今回は以下のトピックについて解説します。

  • 歯列矯正中に口臭が発生する原因
  • 歯列矯正中に口臭を確認する方法
  • 歯列矯正中に口臭を予防する方法

この記事では歯列矯正中に口臭が発生してしまう理由、口臭を確認する方法や口臭を予防する方法について解説します。

歯列矯正中の口臭が気になり、口臭が発生しないようにしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

歯列矯正をご検討中の方はお気軽にご相談ください!

歯列矯正中に口臭が発生する原因


歯列矯正中に口臭が発生する原因として5つあります。適切な口臭の対策をとるためにもまずは原因をしっかり理解しましょう。

磨き残しによる細菌の繁殖

磨き残しによる細菌の繁殖が口臭を発生させる大きな原因となります。矯正器具を装着しているとどうしても磨き残しの部分が増えやすいです。

さらに磨き残しである歯石、歯垢は放置すると虫歯や歯周病のリスクを高めるので、注意が必要です。

矯正装置の汚れ

矯正装置の汚れそのものも口臭のもとになります。矯正器具と歯の間に挟まった食べかすが残ったまま放置すると、矯正器具が汚れるだけでなく細菌の繁殖も促してしまうでしょう。

歯磨きをする際は矯正器具まで洗うことを意識しておこなうと良いです。

口腔内の乾燥

口腔内の乾燥も口臭の原因となりやすいです。唾液には口腔内の細菌を殺菌する作用があるのですが、乾燥していると唾液が出てこずに細菌が繁殖しやすくなります。

特に歯列矯正中だと口が閉じにくくなるので、口腔内の乾燥には注意が必要です。

口腔内の炎症

口腔内で炎症が発生している場合も口臭が発生しやすいでしょう。たとえば矯正器具が口腔内の粘膜に干渉して傷ができると、唾液も出にくいことから傷に細菌が入りやすくなります。

その結果、傷が膿んでしまい強い口臭を発生させてしまうケースが多いです。

唾液による自浄作用の低下

唾液が出にくくなると細菌を殺菌できなくなるので、どうしても口臭がきつくなりがちです。特にマウスピース矯正をおこなう場合は1日20時間以上のマウスピース装着が必要です。

そのため、口が閉じにくくなったり唾液が口内全体に行き渡らなくなったりしてしまいます。矯正中はこまめに水を補給する方にすると良いでしょう。

歯列矯正中に口臭を確認する方法


歯列矯正中に気になる口臭を確認する方法は3つあります。口臭の不安を減らせるので、しっかり確認しておきましょう。

唾液による確認

唾液で口臭の確認ができます。手の指をしっかり洗って消毒をした上で、舌の上や歯茎などに指で触れて指について唾液の匂いを嗅ぐ方法です。

唾液が臭いと口腔内が乾燥した場合に口臭の原因になるので、気を付けましょう。出先でも手軽に口臭を確認できる方法ですので、覚えておくと良いです。

呼吸による確認

袋に息を吹きかけて確認する簡単な方法です。ビニール袋やコップなどを用意して、息を吹きかけてみましょう。

吹きかけたすぐ後に内側のにおいを嗅いでみると匂いがわかります。唾液の口臭確認方法よりも衛生的に安心なので、口に指を入れることに抵抗がある方はこちらの方法を試してみましょう。

口臭測定器による確認

正確に客観的な数値で口臭を知りたい方は口臭測定器を使って確認してみると良いです。専用の機械に息を吹きかけるだけで口臭を数値化できます。

歯磨きやマウスウォッシュをしていない状態で使うとより正確な数値を計測できます。

歯列矯正中の口臭を予防する方法


歯列矯正中の口臭を予防する方法を9個紹介します。自分に合った方法で予防をしていきましょう。

食後の歯磨きの徹底する

口臭を防ぐには食後の歯磨きを徹底することが最も効果的です。

しっかり歯を磨けないと口内に残った食べかすが発酵して、口臭の原因となる歯垢、歯石となって歯にくっつきます。そのため、食後の歯磨き歯を徹底しましょう。

マウスウォッシュ(洗口液)を使用する

マウスウォッシュを使用するだけでも口臭が予防できます。マウスウォッシュには口腔内で悪臭を放つ原因となる細菌を殺菌する作用があるため、人に会う前に使用するといいでしょう。

ただし、マウスウォッシュの効果は一時的であるため、根本的に口臭を防ぐには基本的な歯磨きを徹底する必要があります。

歯間ブラシやフロスを使用する

歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間の細かな汚れを取ることも口臭を防ぐ方法になります。歯ブラシによる歯磨きでは、歯と歯の間に挟まった細かな汚れは取り切れません。

そのため、歯ブラシによる歯磨きだけでなく、歯間ブラシやフロスも使って歯や口内ケアを行いましょう。知らず知らずのうちに歯と歯の間に汚れが溜まっているので、普段から注意深く確認しておくことをおすすめします。

舌磨きをする

歯を磨くだけでなく、舌磨きもおこないましょう。口腔内の粘膜が剥がれ落ちると舌苔と呼ばれる白く腐敗した細菌が舌の上に溜まります。

口臭の6割がこの舌苔が原因です。舌苔による口臭を防ぐためには舌磨きをする方法だけでなく、しっかり噛んで食事をしたり、口呼吸をしないようにしたりする方法が効果的でしょう。

ただし、過度な舌磨きで、舌を傷つけてしまうと、口臭がきつくなることもあるので、注意してください。

口腔内の乾燥を防ぐ

口腔内の乾燥も防ぐようにしましょう。唾液には口臭の原因となる細菌を殺菌する力があるのですが、口腔内が乾燥して唾液が分泌されなくなくなると、口臭もきつくなります。

特に歯列矯正中は矯正器具が邪魔して口を閉じにくくなり、口腔内が乾燥しやすいです。そのため、こまめに水分を補給して口の乾燥を防ぐようにしましょう。

唾液の分泌を増やす

唾液の分泌を増やすようにしてみましょう。先述してきたように唾液には口臭の原因となる細菌を殺菌する効果があります。

具体的には普段から水分を補給して乾燥を防いだり、食事の際はよく噛んで食べたりなどを意識して生活するとよいです。

他にも梅干しやレモンなどの酸っぱい食べ物を食べたり、唾液のツボを刺激する舌のトレーニングなどいくつか方法はあるので、自分に合った方法をまずは見つけましょう。

生活習慣を見直しする

食生活やストレス、喫煙などといった生活習慣を見直すことも口臭を抑える方法です。ただし、生活習慣はいきなり変えられないので、1つずつ食生活や喫煙といった生活を改善していくようにしましょう。

生活習慣が乱れていると歯周病や虫歯といった口臭の原因を作ってしまうため、定期的に歯科検診をおこない、生活習慣を見直すと良いです。

歯科医院でクリーニングを受ける

定期的に歯科医院で歯をクリーニングするのも口臭対策に効果があります。丁寧に歯を磨いていても落としきれない汚れは必ず存在しているでしょう。

そのため、定期的に歯科医院で本格的なクリーニングをおこなうようにすると良いです。最も歯を清潔に保ち、口臭もケアできるので面倒ではありますが、通院してクリーニングを受けるようにしましょう。

矯正装置を洗浄する

矯正装置を洗浄することも口臭対策には効果的です。実は矯正装置も汚れが溜まりやすく、歯と同等にケアをする意識を持たなくてはなりません。

歯を磨いても矯正器具が汚れていては口臭が匂ってしまうので、洗浄剤を使って定期的に洗浄しましょう。自分でするのが大変だと感じるのであれば、歯科医師に洗浄してもらうと良いです。

まとめ


歯列矯正中の口臭を防ぐには歯や矯正器具の汚れをできるだけとることや、唾液を出すために口の中を乾燥させないようにする必要があります。

今回紹介した口臭の確認方法や口臭ケアの方法をすべて取り入れるのではなく、できそうなものを優先的に取り入れられるようにしましょう。

普段の意識で口臭はケアできるものなので継続することを意識してください。

歯列矯正をご検討中の方はお気軽にご相談ください!

平山脩

コラム監修者

はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック 院長 平山脩
岡山大学歯学部卒業後、岡山大学病院総合歯科に勤務。その後、大阪市内の歯科医院に勤務し、はぴねす歯科緑地公園駅前クリニックに勤務。2022年11月、はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック院長に就任。

はぴねす歯科グループ