歯列矯正の費用が高い理由とは?費用を抑える具体的な方法
「歯列矯正の費用が高い理由」について、非常に気になっている方は多いのではないでしょうか?どの歯科医院であっても30万〜100万円以上の金額がかかるとされていると、どうしてそれほど金額が大きいのか、納得できる理由が知りたいですよね。
このように気になっている方は他にも以下のような悩みを持っているのではないでしょうか?
- 「どうして治療の金額に差があるの?」
- 「治療の平均的な費用はいくら?」
- 「治療費が高くなる理由を知りたい」
- 「治療金額を抑えるポイントはないの?」
結論から伝えると、歯列矯正の治療費が高くなる最大の理由は保険が適用されないからです。他にも口を傷つけないために矯正器具に特殊な素材を使っていたり、歯を動かしていく医師に専門的な技術が必要になったりといった理由が治療費が高くなる要因になります。
そして、どのような素材を使うのかや医師の技術、治療期間がどれくらいで終わるのかなどの要素によって必要となる治療費が大幅に変わってくるでしょう。しかし、治療費を抑える手段も実はいくつか存在しています。
そこで今回は以下のトピックについて解説します。
- 歯列矯正の費用が高い理由
- 保険適用外の歯列矯正が多い理由
- 歯列矯正の平均的な費用
- 歯列矯正の費用を抑える具体的な方法
この記事は歯列矯正の費用が高い理由や平均的にどれくらいの費用が必要なのか、そして費用を抑えるための具体的な手段についても解説していきます。歯列矯正の費用について少しでもお得に治療を受けるために、まずは情報を集めている人はぜひ参考にしてください。
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目次
歯列矯正の費用が高い理由
歯列矯正の費用が高い理由は主に以下の2つです。歯列矯正治療の特徴でもあるので、しっかり覚えておきましょう。
保険が適用されないため
矯正治療は基本的に保険が適用されないので、費用が高くなってしまう傾向があります。矯正治療で保険が適用されるケースとしては国が認定した59の先天的な病気が原因で歯並びが悪くなっている場合や前歯の永久歯が3本以上生えてこない場合などです。
美容目的で矯正を考えている方は保険が適用されるケースはほとんどないので、改めて認識しておきましょう。
材料費や技術料が高いため
歯列矯正に使われるワイヤーやブラケット、マウスピースなどは非常に特殊な素材を用いて、また緻密に患者さんの歯型に合うように作られています。
他にも実際に歯列矯正治療をおこなうのは普通の歯科医師ではなく、歯列矯正に特化した歯科医師です。こういった矯正器具の特別な材料の原価とそれを緻密に加工する技術、さらに特別な歯科医師の技術が求められるので、どうしても費用が高くなる傾向にあります。
保険適用外の歯列矯正が多い理由
保険適用外の歯列矯正が多い理由は保険適用されるケースがかなり難しいからです。具体的に保険が適用される場合とは厚生労働省が定めた先天性の疾患による咬合不全で生活に支障が出ている時のみになります。
そのため、保険が適用される場合は基本的に快適な生活を過ごすために歯列矯正をするときだけとも言えるでしょう。一方、多くの人は日常生活に支障が出るほど歯並びが悪いわけではなく、出っ歯やすきっ歯といった審美的な目的のために治療を開始する人が多いので、保険が適用されません。
ただし、保険が適用されなくても将来を見据えて歯を守るために治療を開始する人は非常に多く、保険適用外でも価値の高い治療の1つではあります。
歯列矯正の平均的な費用
歯列矯正の平均的な費用について、矯正のステージによって、それぞれ分けて細かく解説していきます。場合によっては自分には必要ない工程は費用を抑えられる可能性もあるので、しっかりと費用感を覚えていきましょう。
歯列矯正にかかる費用の内訳
歯列矯正にかかる費用を矯正前、矯正中、矯正後の3つのパターンに分けて解説していきます。それぞれの工程の費用感を抑えておくことで、治療のイメージもわきやすいので理解しておくと良いです。
歯列矯正前
歯列矯正を開始する前にかかる費用としては主に以下の3つです。
- 相談やカウンセリング料
- 診断や精密検査料
- 虫歯、歯周病治療費、抜歯費用
相談やカウンセリングにより矯正治療で治療可能な範囲の治療や矯正方法、治療の注意点、リスク、強み、費用、流れなどを明確にします。無料でおこなっている歯科医院もありますが、医院によっては7000円程度かかる場合もあります。
そして治療を進めるにあたって口の型どり、写真、レントゲン、CT撮影による精密検査をする必要があります。費用は無料〜3万円程度は必要です。
さらに治療を開始する前に虫歯や歯周病が確認された場合は、矯正治療の前に先に虫歯を治療する必要です治療費として数千円〜2万円程度も追加で必要になるでしょう。
出来る限り歯を清潔に保つことが費用を少しでも抑えるコツなので、日々のケアを意識するところから始めると良いです。
歯列矯正中
歯列矯正の治療中にかかる費用は主に以下の2つです。
- 矯正装置の費用
- 通院費
矯正装置の費用は素材にもよりますが、マウスピース矯正は30万円〜50万円程度必要になります。
ワイヤー矯正の場合は表側の場合は70万〜100万円前後、歯の裏側からの場合は100万円〜150万円程度の費用が必要です。さらに毎月1回以上の定期検診の通院費が3000〜5000円程度かかります。
場合によっては通院しない人もいますが、知らないうちに虫歯や歯周病が進行していたり、自分では気付きにくい汚れを除去してくれたりします。
そのため、治療を綺麗に、スムーズに終わらせたい方は徹底して通院するようにしましょう。
歯列矯正後
矯正治療が終了した後にかかる費用としては主に以下の2つです。
- リテーナーの費用
- 保定観察費
リテーナーとは歯列矯正後に綺麗になった歯並びの状態を維持するために装着する装置です。費用は3万〜6万円程度必要になります。
そしてこのリテーナーや歯並びの定期的な検診のために、通院する必要があります。通院時にかかる費用は、一回当たり3000〜4000円程度です。
歯列矯正の費用を抑える具体的な方法
歯列矯正の費用を抑える具体的な方法としては以下の4つが当てはまります。それぞれメリットと同時に注意するべきデメリットがあります。
特徴を抑えつつ、自分に合った方法を決めるようにしながら理解していきましょう。
デンタルローン
デンタルローンとは信販会社や金融機関が審査をして、無事に返済能力が認められれば先に治療費を立て替えてくれるサービスです。利用目的は歯科に限定されているため、場合によっては歯科医院で申し込みが可能です。
カードローンよりも金利が低く、年5〜15%程度となります。ただし、何かの拍子でさらにお金が必要になった場合に、追加でローンを組めなかったり、連帯保証人が必要になったりするので、認識しておきましょう。
カードローン
カードローンも銀行や信販会社・消費者金融が提供しているローンのサービスで、審査が通ると利用できます。カードローンは一般的にデンタルローンと比べて審査が緩く、また利用目的も指定されておらず、歯科以外の目的にも利用可能です。
また、いつでも返済できて、追加融資も可能な点がメリットでしょう。ただし、年金利が15〜18%とデンタルローンと比べて高く、また返済期間が長くなりがちです。
返済金額も高額になりやすいので、利用する際には注意しなければなりません。
保険適用の確認
可能性は低いですが、保険が適用できるかを確認しておくのも大切です。基本的に先天性の疾患による噛み合わせの問題や歯並びの問題でない限り、保険が適用されることはありません。
ただし、保険が適用される場合、7割を負担してくれることになります。一般的に歯列矯正は100万円前後の費用がかかるため、保険が適用できれば30万円程度の費用で治療が受けられることになります。
医療費控除の利用
歯列矯正といった高額な治療の場合、医療費控除を利用すると費用を抑えられる可能性があります。
医療費控除とは年明けの1月1日から年末の12月31日までの1年間の間に自分や家族が治療のために総額で10万円以上の医療費を支払った場合に、一定の所得控除ができる制度です。
本来であれば、美容目的の治療は医療費控除の対象になりませんが、歯並びと咬み合わせを整えて、健康な体を創るための治療であれば認められます。
また医療費控除は医療費をローンを組んで分割で支払っている場合であっても返金対象です。
ただし、医療費控除額や還付金は所得によって変動したり、控除を受ける場合、2月〜3月の間に申請しなければならなかったりと注意しなければならない点が多くあります。
他にも医療費の領収書がなければ申請できないので、領収書の管理や確定申告をしなければならなかったりとハードルが高い方法であることを覚えておきましょう。
まとめ
歯列矯正の費用が高くなる原因として先天性の疾患でないと保険が適用されなかったり、体に負担をかけないために特別な素材が必要になったり、特別な技術が必要になるからです。
こういった要素から一般的には治療費は30万〜100万円以上必要になってくるケースが少なくありません。しかし、今回紹介したように治療費を抑える手段はいくつか存在しています。
費用を抑えられないかどうか、しっかり確認しておきましょう。情報を集めてから歯科医師に相談しに行くと治療の概要が鮮明に理解できるので、妥協せずに情報を集めると良いです。
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コラム監修者
- はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック 院長 平山脩
- 岡山大学歯学部卒業後、岡山大学病院総合歯科に勤務。その後、大阪市内の歯科医院に勤務し、はぴねす歯科緑地公園駅前クリニックに勤務。2022年11月、はぴねす歯科・矯正歯科尼崎駅前クリニック院長に就任。
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